近畿大学通信で司書資格を取得した記録

近畿大学の通信課程で図書館司書資格を取得しました(2018年度)

図書館制度・経営論 科目終末テスト(回答例)Q6~Q10

※設問の後ろのページ数は2018年度版テキストでの回答に使った参考ページです

※テスト課題は添削されていないので不正解の可能性もあります。あくまでも回答例です

※自分の勉強用にまとめただけのものなので誤字脱字あります 

 

<設問>

 

Q6. 5つの経営管理機能を挙げ、それぞれについて説明してください。⇒p.43-44

 管理の5つの働きを5つの経営管理機能という。①~③を管理の基本機能と言い、④⑤を管理の促進機能という。

  1. 計画(プランニング)…職場の目的・目標を設定し、達成するための活動計画を作成することで、将来を研究し作成する長期計画、」予算化して具体的な実行計画をたてる短期計画、中間の中期計画がある。
  2. 組織化(オーガナイジング)…人・者・金(財)という三大経営資源を結びつけ、目的・目標を達成するため、活動計画を効果的かつ円滑に果たすことができるよう、仕組みを作ったり、運用のためのルールを作ったりすること。具体的には、一人一人に仕事を分担したり、課や係などを作ったり、各職位の権限や責任を定めたりして、全体が一つの目標に向かって行動できるようにすること。
  3. 統制(コントローリング)…計画通りに進んでいるかプロセスと結果を測定・評価し、当初の計画との差異を発見・是正したり必要な措置を講ずること。
  4. 動機付け(モチベーション)…人は重要な経営資源であることから、仕事に対する意欲を高めるために働きかけること。
  5. 調整(コーディネーティング)…全体的な目標達成に向けて、個人の活動や部門などグループの全活動を統合し、全体として調和がはかれるように働きかけること。

 

Q7. 社会変化情報における社会変化の要因を挙げ、説明してください。⇒p.61-62

  1. 情報環境の変化…目覚ましい情報技術の発展に対応できる施設・設備を用意するとともに柔軟な」運営システムや組織の構築をし、時代に求められる情報センター的機能をもてるようにする。
  2. 高齢化社会高齢化社会の到来により、図書館の施設・設備を高齢者に優しいものにしたりすることで、増加が予想される高齢者のレカレント教育に資するものとする。
  3. 高度学歴化社会…高学歴な国民が増えていることから、レファレンスの高度化、サービスの質の向上、情報機器の高度化などから、図書館サービスの専門性が強く要望される時代に対応する。
  4. 少子化社会…人口動向の変化をとらえ、サービス中心層の変化や大学図書館の社会人や地域への開放などに対応して、予算配分、選書、閲覧室の運営の仕方などを変化させる。

 

Q8. 国立国会図書館の意義を説明してください。⇒p.50-51

 以下の4つなどがある。

  1. 国民全体に奉仕する
  2. 国内出版物の網羅的収集と保存
  3. 国内出版物のすべての提供
  4. 国内出版物のすべての情報の提供

 これらを可能にするため、納本義務制度の法的対処が取られている。また、電子図書館化によって、どこの図書館からも電子化された情報を容易に入手することができ、機能を大幅に向上できることから、ネットワークを重視する図書館経営において、こうした国立国会図書館の存在は重要である。

 

Q9. 部門別の種類を挙げ、それぞれについて説明してください。⇒p.68-69

 タスクを通じて組織の目的を達成するため、課業(タスク)を一定の方法で統一・統合していくことを組織の部門化と言い、以下が挙げられる。

  1. 職能(機能)別部門化…共通又は類似のタスクや職務を集めて同じ組織単位にする方法。図書館では総務、収書、整理、奉仕部門などに分ける。
  2. 製品別部門化…製品の種類ごとに組織単位にする。図書館では資料別になる。
  3. 地域別部門化…経営の規模が大きくなり、国内・郊外に活動の場が広がったような場合にみられる組織単位。図書館では○○キャンパス図書館など。
  4. 顧客別部門化…顧客別に大きな市場(マーケット)を持っている場合にその顧客別に組織単位を作る方法。図書館では、大学院図書館、研究図書館、児童図書館など。
  5. 市場別部門化…市場別に区分する。企業では衣類、おもちゃ、書籍など。
  6. 工程別部門化…一般に向上で行われるもので、連続型(仕事の工程ステップごとに部門化。コンベアーラインなど)とユニットアセンブリ型(完結する仕事を単独またはグループの単位で部門化。1人でのパソコンの組み立てなど)がある。
  7. 直接・間接部門化…製品に直接関係のある直接部門と、直接部門を援助する立場にある間接部門(総務など)とに分ける。製造業に多く見られる。
  8. プロジェクト別部門化…ある特定の大きな仕事を完遂するため必要な知識や技能を持ったメンバーを集めてグループ化したもの。図書館では、展示会のプロジェクトチームや、利用教育の実行委員会など。
  9. その他(フラット型、マトリックス型)

 

Q10. 図書館界の変化情報について記してください。⇒p.63-64

  1. 関係団体の方針・方策…日本図書館協会など、様々な図書館団体で決議されたことや申し合わせは、ネットワークの中で運営されている図書館にとっては十分考慮する必要があるので、関係団体の動向情報は図書館政策に不可欠である。
  2. 主体的・自律的変化…図書館そのものが経営合理化等により、自主的・主体的に変化するもの。各図書館事情の動向に関する情報も図書館経営にとって大変重要である。
  3. 親機関からの変化…私立の公共図書館以外はすべて親組織があり、その下部組織に位置しているので、親機関の方針は直接、図書館経営に影響する。

 以上のように、図書館は母体となる親機関を持ちながら、同時に図書館界という世界にも属しているため、図書館経営は、縦軸の親機関と横軸の図書館界の動向にも大きく左右されることになる。