近畿大学通信で司書資格を取得した記録

近畿大学の通信課程で図書館司書資格を取得しました(2018年度)

図書館情報資源概論 科目終末テスト(回答例)Q16~Q20

※設問の後ろのページ数は2018年度版テキストでの回答に使った参考ページです

※テスト課題は添削されていないので不正解の可能性もあります。あくまでも回答例です

※自分の勉強用にまとめただけのものなので誤字脱字あります 

 

<設問>

 Q16. 地域資料、政府刊行物、行政資料について説明してください。

⇒Q8と同じ

 

 

Q17. 出版とは何か。また日本の出版流通の特徴について説明してください。⇒p.124

 出版とは、印刷技術を用い、文章や写真等の著作物を図書や雑誌などとして複製し、広く社会に公表する行為で、その産物を出版物と呼ぶ。有償で販売する出版と、自費出版と呼ばれる無償の出版がある。電子的手段により複製された情報については、電子出版と呼ぶ。初めからデジタルデータで作成されたものをボーンデジタルと呼ぶ。

 日本の出版流通の特徴は、出版者から書店に書籍や雑誌を流通させるのに、取次を介していること、書籍と雑誌とが同じ取次によって流通されていることである。物流の70%は一般的に、出版者から取次へ、取次から書店へ、書店から読者へ流通し、委託制度を基盤としており、原則定価販売(再販売価格維持制度)である。ほかにも、コンビニエンスストア大学生協を通じて読者に流通する場合もある。近年では、取次を通さずに、出版者から直接、オンライン書店に流通することもある。ほかにも、少部数の出版物を取次及び書店に流通させるため、出版者から地方・小売出版流通センターを介して取次や書店に流通する場合もある。

 

 

Q18. 収集方針と除籍基準について説明してください。⇒p.142

 収集方針とは、図書館が資料を収集する際の基本的な考え方を示したもので、蔵書構築方針ともいい、各図書館によって手作成される。収集方針は、関係者の理解を得られていること、成文化され、公開されていることが必要である。

 収集方針には、以下の内容を盛り込む。

  • 図書館の奉仕対象とサービス活動が目指すところ
  • 図書館資料と知的自由の関連
  • 収集・選択の構築と決定にあたる責任の所在
  • 収集する資料の範囲
  • 利用者からの要求と蔵書に対する批判への対象の方法
  • 蔵書からの除去、廃棄についての基本的な考え方

 収集方針の記述については、図書館のサービス目的等を図書館が恣意的に決め、結果として利用者の要求を抑制することになってしまう「抑制型」と、図書館がサービス活動の目的を公開し、利用者の資料要求を積極的に喚起しようとする「拡張型」があり、一般的には、拡張型で記述されることが望ましいとされている。

 除籍基準は、当該資料を登録データから抹消する「除籍」と、物理的に処分する「廃棄」する基準を示すもので、コレクションを新鮮で魅力的な状態に保つために成文化し、公開する必要がある。

 除籍基準には以下の内容を盛り込む。

  • 流行本など価値が著しく減少した資料
  • 長期間にわたり所在不明な資料
  • 法改正など時間の経過により内容が時代にそぐわなくなった資料
  • 破損・汚損した資料
  • 法律に定められる感染症接触した資料

また、以下のことに注意する必要がある。

  • 代用できるかどうか
  • 特定の資料を不当に排除していないか
  • 都道府県範囲でほかに所蔵されているか

除籍基準は、コレクション構築を進めるためにも必要な判断基準であり、資料収集業務のよりどころともなる重要な基準である。

 

 

Q19. 一次資料とはなにか。また、一次資料の具体的な資料とその特徴について説明してください。⇒p.3

 一次資料とは、文献そのものの資料のことで、図書、雑誌、新聞などがそれにあたる。

  • 一般図書…紙に印刷され、公衆の利用に供されるために製本されており、本体が表紙を除いて49ページ以上の不定期刊行物のうち、辞書などの参考図書を除いた一般図書などを指して言う。
  • 参考図書…一般図書同様に、図書の一種で、辞書・辞典、図鑑、便覧などのことで、通読を目的としていない。
  • 雑誌…完結を予定せず、同一のタイトルのもとに継続して出版される逐次刊行物のうち、月刊、週刊など定期的に出版される定期刊行物で、学術雑誌、商業雑誌などの種類に分けられる。図書と比較して、速報性が高い。
  • 新聞…雑誌同様、逐次刊行物の一種で、時事的なニュースや報道などを中心に、世論に訴える定期刊行物で、図書や雑誌と比較して、速報性が高い。

 

 

Q20. 図書館における資料の選択について説明してください。⇒p.143

  選択基準とは、収集方針に基づき、図書館において収集する資料の範囲や優先順位等について示したものである。

 一般的に、日本十進分類法(NDC)0~9類の各類や資料群に沿って、箇条書きで基準が示されていることが多い。例えば熊取町立熊取図書館の選定基準では、各類について、資料の広範性、重層性、専門性、最新性のどれかを優先すると明示している。

 また、特に公共図書館では、児童サービスや地域資料の提供に力を入れていることから、それらの選定基準を別途設けているところが多い。地域資料の選定基準としては、以下のものが示される。